勤務医の頃は
外来・検査・麻酔・手術・回診・当直・日直・
学会・研究・実験・飲み会・ゴルフと
最初は何も出来ない自分が悔しくて
経験や技術を上げる為に
目の回る様な忙しさの中
歩きながらでも寝れる様になりました。
人間関係にも多少の気を使いますが
気を使う時間も心の余裕も無く
外科系の皆さんも忙しいので 「あっさり」していて
仕事の事だけを考えていれば済みました。
開業医(自営業)になると銀行・建築・医療機械・薬・人事・経営と
初めての社会経験をする様になります。 内科・外科系の場合は家10軒分ほどの借金をする事もあり
経済的には「柿が赤くなる頃に医者が青くなる 秋」の様です。
お坊さんの仕事と同様で出かけて
患者さんを連れてくる訳でもなく
相手が「頼んで」こないと仕事にはなりません。
ひたすら待つ事も仕事(修行)です。
「小人閑居して不善を成す」で
ヒマな時には要らない事や心配事を
くよくよと考えてしまいます。
ウツになる開業医(自営業者)も多いと思います。
私はスポーツ(テニスや水泳)と 趣味のツーリング・酒で切り抜けました。
仕事関係以外のテニス仲間やツーリング仲間も増えました。
2週間処方の時代は外来数も多く
やたら忙しくも医学的な充実感は少なかった様です。
長期処方解禁になってからは
一日の患者数は半減しましたが
毎月のカルテ数は1割減です。
大きな借金も完済でき
症例事の十分な時間も取れる様になり
仕事が楽しくなりました。
開業以来 皆さんと薬の説明会を良く開き
検査結果・治療方針をスタッフ(7人)に説明し続けていると
まじめでやる気のある「善」玉スタッフのグループができました。
欠員(御主人の転勤などで)ができて募集し
「悪」玉が入ってきても1〜2週間で自主退職を繰り返します。
「良貨は悪貨を駆逐する」状態で
募集するだけで人事管理をしなくて済む様になりました。
これからも自分が健康な限り
不要な気遣いもなく
良いチームワークで社会貢献ができる事に
感謝しています。