肺の病気 (肺気腫・無気肺・肺癌) |
なんとなく息苦しい方が二人来られました。
一人は70台の男性で喫煙者。
普通の写真ではハッキリしませんでしたが
CTを撮ってみると、肺がパンク気味(肺気腫)でした。
写真の左下(黒部分)がパンクしてる部位です。
加齢と「自己責任」の結果でした。
禁煙を勧めました。
もう元には戻りませんので
治療は自宅で一生の酸素吸入(約8万円/月の1~3割負担)です。
根本治療は肺移植ですが、
適応は年齢制限されるでしょう。
もう一人は大学生の痩せた男性で非喫煙者。
最近、階段を上がると息苦しさと胸の圧迫感が出るそうです。
写真では同じく片肺がパンク(自然に起こる気胸)してました。早速、胸にチューブを入れましたが改善されなかったので
パンク部位を縫い縮める手術となりました。
現在は元気にバイクに乗ってます。
心配してたお母さんも元気になり、
免許を取って息子さんとツーリングされるそうです。
自己責任の「ない」パターンですが
痩せた若い男性に多い病気で、再発も多い傾向があります。
生涯の禁煙と大きな声や吹奏楽器使用を控える様伝えました。
次は検診の写真もハッキリせす
自覚症状もなく、御夫婦共に「非」喫煙者で
50歳台の女性(全国大会で団体優勝する様なスポーツウーマン)です。
昨年の検診の写真と比較し、
何となく不安(心臓と重なった部分は殆ど情報がありません)になり
CTを勧めると大きな癌が隠れていました。
向かって右側の肺で白っぽい円形部分です。
早速、手術しましたが
かなり進行していました。
現在は抗がん剤で治療中です。
検診で肺の一般撮影は見逃しが多く(心臓・血管。骨が邪魔する)
写っていて解る所「だけ」は異常なしと解釈されてくださいね~
肺の専門科達が「肺だけは検診段階からCTが必須」と
訴えてるのが良くわかります。